「いつか成績が向上することはありますか?」 9割が知らない中学受験の誤解㉛
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
中学受験カウンセラー野田英夫です。
「いつか成績が向上することはあるのでしょうか?」
よく保護者の皆さんから質問されます。
以下の条件に当てはまる場合、
「残念ですが成績が上がることはありません。」
・成績が1年以上、落ち続けている、または、低いままだ
・お子さん本人も保護者もがんばっている
・どちらかというとお子さんは精神的に幼い方だ
・塾のクラス順位を上げたいと思っている
通っている塾からは、
「いつか成績は上がりますから」
と説明されますが、
そのいつかはたぶん来ません。
やって来ないまま受験になってしまいます。
「見違えるように成績が上がって、志望校に合格しました!」
そんな生徒知らないでしょ?
そんな生徒はいないからです。
そのままの同じ環境で、
成績が上がることなんてけっしてありません。
何かを変えなければ変わることはないのです。
一時的になら、
成績を上げることはできますよ。
一時的になら。
私が嫌いな「集団塾の補習をする個別指導塾」に通えば、
テスト対策としてなら、
一時的に成績を上げることはできるでしょう。
でもね、
それでは無意味なんです。
それはドーピングであって、
本当の学力になりません。
本当の学力になっていないから、
範囲の広い試験では成績は取れません。
だから、それでは志望校に合格できません。
では、どうして成績が上がらないのでしょうか?
お子さんは勉強がんばっている…
それなのに…
サピックス、四谷大塚、早稲田アカデミー、日能研、グノーブル・・・
これらの集団塾が対象としている中学校はどこだと思いますか?
御三家などの最難関進学校です。
開成、桜蔭、麻布、女子学院、渋幕、筑駒、聖光・・・
こういう中学に合格するための指導をしているのです。
当然ながら、
授業レベルも、テキストも、カリキュラムも、
すべて最難関校対応なんですよ。
それに加えて、
毎週毎週、雪崩のように押し寄せるカリキュラム・・・
それなりに処理能力の高い大人だって、
ムリがありますよ。
1週間分の分量だって半端ない。
このような状況のなか、
成績が1年以上、落ち続けている、または、低いまま、
これは、1年以上いまの塾に通っているということです。
つまり、1年以上も、
子どもの適性に合っていない授業を受けているということなんです。
これはかなりツライと思いますよ。
最難関進学校で出題される問題というのは、
論理的思考能力が必要な難問ばかりです。
それは6年後に、
難関大学に合格できる、
素地のある生徒を入学させるためにあるわけで、
だから難問ばかりなんです。
どちらかというとお子さんは精神的に幼い方だという場合、
まだ論理的思考力が備わっていない、
つまり、まだレディネスの状態ではないということを意味します。
まだそのような難問に適応できていない状態ということです。
まだ理解が追いついていないのです。
将来的には可能かもしれませんが、
レディネスの状態ではない子どもに対して、
最難関進学校で出題されるような論理的思考力を要する学習では、
授業内容が難し過ぎるため理解が追いつかず、
成績が上がることはないのです。
※レディネスとは、学習の成立にとって必要な「前提となる知識や経験など」、
「心身の準備性」を意味する言葉です。 レディネスがない場合は新しい学習は習得しにくいと言われます。
こういうことを言うと、
「ウチの子には無理だって言うんですか⁉」と、
怒り出す保護者がいます。
「あくまでもいまの段階では・・・」と説明を加えますが、
なかなか理解してくれません。
あくまでもレディネスの状態でないだけなのですがね。
ちなみに
お子さんを絶対に“東大”に進学させたいですか?
御三家などの最難関校というのは、
“東大”などの最難関大学に進学するための学校です。
※難関進学校であっても大学進学のボリュームゾーンはMARCHとなっているのが多いといえます。
つまり、絶対に“東大”に、というのでなければ、
先ほど挙げた大手集団塾に無理に通う必要はないのです。
繰り返しますが、
大手集団塾が対象としている学校は、
御三家などの最難関進学校です。
そして、御三家などの最難関進学校というのは、
“東大”などを目指すための学校です。
つまり、絶対に“東大”に進学させたいというのでなければ、
大手集団塾に無理に通うことはないのです。
最難関進学校でない“自分の志望校”に合格させたいのであれば、
大手集団塾にすがりつく必要はありません。
学習環境を変えて、
正しい学力をみにつけること。
それが本当の意味での成績向上といえます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では、また!
中学受験カウンセラーの野田英夫でした。
次回のブログもお楽しみに!
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