「中学受験の出口戦略とは?」 9割が知らない中学受験の誤解⑮

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

中学受験カウンセラー野田英夫です。


今週も、保護者の皆様が抱える疑問にお答えしていきましょう。

今回のテーマは、「中学受験の出口戦略とは?」です。

中学受験を通じてお子様がどのような未来を描くか、
そのために何が必要かを深掘りしていきましょう。
大切な内容ですので、しっかり読んでくださいね。

「出口戦略」とは何か?
 

「出口戦略」という言葉は、主に投資やビジネスで使われる言葉です。
企業が新しい事業に投資する際、その投資がどのように成果を上げ、
最終的に利益を回収するかを計画することが「出口戦略」です。

中学受験においても、単に受験を成功させるだけでなく、

受験後の進学や将来のキャリアを見据えた長期的な計画が重要となります。 

それが中学受験における「出口戦略」です。

大学への合格がゴールなのか?
 

多くの家庭では、中学受験の最終目的を
「難関進学校に合格し、さらに難関大学へ進学し、良い就職を得ること」 と考えています。
かつては、学歴さえ高ければ安定した職業に就けるというのが 
日本社会の一般的な考え方でした。
しかし、現在の日本ではこの考えはもはや通用しません。

長年、日本は「終身雇用」制度によって支えられてきました。
一度大企業に入れば、定年まで安定した職業生活が送れるという前提のもと、
多くの人が一流大学を目指しました。
しかし、現代では既に終身雇用制度は崩壊しています。

さらに、かつて安定した職業とされた公務員ですら、
その地位が揺らぎ始めているのが現実です。
多くの地方自治体では、
人口減少や高齢化、税収減少によって財政が厳しくなり、
公務員の給与カットや採用の抑制が進んでいます。

これらの社会変化により、
単に「良い大学に入れば安泰」という時代は過ぎ去りました。

2021年の厚生労働省の調査によれば、
大学卒業者の中で非正規雇用に従事している割合は約30%に達し、
一流大学の卒業生であっても、必ずしも安定した職業に就けるわけではないという現実があります。

将来にわたる安定を目指すためには、
学歴だけでなく、
柔軟な思考力やコミュニケーション能力、 
新しい環境に適応できる力がますます必要になっているのです。

「学力」だけでは不十分な現実
 

実際に、中学受験で最難関の中学校に進学し、
大学も一流大学に進んだものの、社会に出てからうまくいかない例も少なくありません。

以下のような例があります。

ある学生は、小学校から進学塾でもトップクラスの成績を維持し、
中学受験で最難関校に合格。
高校・大学とエリートコースを歩んできました。
しかし、就職した会社での研修期間中に退職し、
その後も転職を繰り返すようになり、最終的には塾講師のアルバイトで生計を立てています。

彼は確かに「勉強はできる」人材でした。
しかし、社会で成功するために必要なコミュニケーション能力や生きる力が欠けていました。

現代の社会では、
学歴や知識だけでなく、 
他者との協力、問題解決能力、そして自ら課題を見つけ解決する力が求められます。
これらが不足していたため、社会での成功を掴むことができなかったのです。

世界経済フォーラム(WEF)が示す未来のスキル
世界経済フォーラム(WEF)が発表した「The Future of Jobs Report 2020」では、
2025年までに最も求められるスキルとして、
クリティカルシンキング(批判的思考)や問題解決能力、
自己管理能力(ストレス管理や時間管理)、
そして「人との協力や交渉能力」が重要であると報告されています。

特に、技術の進化や自動化が進む中で、
対人スキル(コミュニケーション力)が、
AIやロボットには代替されにくい重要なスキルであることが強調されています。
つまり、これからの時代には、テクニカルスキルだけでなく、
ソフトスキルの重要性がさらに高まるとされています。

学歴だけでなく、総合的な成長を目指すべき
 

中学受験や難関大学への進学は確かに一つの目標ですが、
それが最終ゴールではけっしてありません。
将来、社会に出たときに、どのように自分の力を発揮できるか、
そのために必要な能力を育てることこそが、出口戦略として重要なのです。

勉強だけでなく、
コミュニケーション力や問題解決力、 
柔軟な思考を持つ人材を育てることが、これからの時代に求められています。

将来に向けて家族で出口を共有する
 

最後に、

大切なのは、家族全体でこの出口戦略を共有し、 

共通認識として持つことです。

中学受験は「家族のプロジェクト」であり、 
家族全員が一緒にその戦略を進めていくことが大事です。

お子様が中学受験を通して将来にどうつながっていくか、 
その道筋を描きながら、家族でサポートしていくことが成功の鍵となります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

では、また! 
中学受験カウンセラー野田英夫でした。
 

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